(長野県)


 野沢温泉を訪れたのは2001年のゴールデンウィーク。一日目は新潟県に一泊。次の日は宿も決めずに野沢温泉民宿組合に駆け込んだのがきっかけだった。げんたろう屋というスキー宿に決まり、湯巡りをすることにした。今まで湯巡り制覇と言うと渋温泉で九湯という経験があるが、今回は十三湯。のんびり入れないのでやめようと思ったが、あえて挑戦することにした。


野沢温泉湯巡りマップ

■外湯十二神将巡り

 湯巡りのパンフレットを読むと、何やら薬師如来とそれを守護する十二神将がいてそれが野沢温泉の外湯の数と同じということだ。大湯に薬師三尊を、その他の外湯に神将を一体ずつ湯のまもり仏にしているとある。野沢温泉へは今までスキーでしか来たことがなかったので、ふむふむと読み入ってしまった。


麻釜

【大湯】
温泉街の中心にあり、いつ入ろうとしても混雑している。建物自体はリニューアルして新しい感じ。早朝が狙い目。
(薬師三尊仏)

泉質:単純硫黄泉

【松葉の湯】
 土産物の店がたくさんある場所を少し入るとある。二階建ての二階に浴槽があってなめらかな感じの泉質。
(弥勒菩薩)

泉質:含石膏ー食塩・硫黄泉
【秋葉の湯】
温泉街中心から少しはずれた坂を上ったところ。夜に入ったが意外と混雑していた。湯はなめらか。
(勢至菩薩)

泉質:含芒硝ー石膏・硫黄泉
【中尾の湯】
はずれにあるが、建物は大きい。麻釜から引湯していている。かき卵湯の花系で二つの浴槽がある。
(阿弥陀如来)

泉質:含石膏ー食塩・硫黄泉
【新田の湯】
じんわり染み入る気持ちの良い湯。うっかりすると見過ごす場所にある。幕末に開拓されたらしい。
(観音菩薩)

泉質:含芒硝ー石膏・硫黄泉
【十王堂の湯】
二階建ての建物で下が女湯、上が男湯。薄緑色の湯は熱いので調整が必要。朝方は空いていて良い。
(如意輪観音)

泉質:含石膏ー食塩・硫黄泉
【横落の湯】
民宿組合事務所の地下にある。出口がいきなり道路なので危ない。濁った感じの湯がなかなか良かった。
(虚空蔵菩薩)

泉質:含石膏ー食塩・硫黄泉
【熊の手洗湯】
熊が発見したという湯。高温と低温の浴槽があり高温の方は熱くて入るのが大変だった。切り傷に効くらしい。
(地蔵菩薩)

泉質:含石膏ー食塩・硫黄泉
【上寺湯】
建物が新しい。透明のすっきりした温泉でカルシウムが多い感じ。真湯から下ったところにある。
(文殊菩薩)

泉質:含石膏ー食塩・硫黄泉
【麻釜の湯】
麻釜の下釜からから源泉を引湯。かき卵系湯の花でいっぱいの温泉。麻釜通 りにあるのであわかりやすい。
(大威徳明王)

泉質:含芒硝ー石膏・硫黄泉
【河原湯】
少し緑がかった透明の湯。ちょっと刺激の強い感じがした。昔は渓流沿いの河原にあったらしい。
(普賢菩薩)

泉質:含石膏ー食塩・硫黄泉
【真湯】
白濁している温泉らしい温泉。時間によっては透明らしい。混雑するが満足のいく泉質。暖めるとよい病に効くらしい。
(大日如来)

泉質:単純硫黄泉
【滝の湯】
湯が新鮮な感じ。私が入った時は無色透明だった。身体にしみる感じがいい。おそらく十三湯のうち一番山側にある。
(釈迦如来)

泉質:含石膏ー食塩・硫黄泉
★ワンポイント
麻釜の源泉には大勢の人が集まり、土産の店もいくつかある。ソフトクリームのおいしいお店という表示のあるところがあって、湯気をバックに食べるのもなかなか良い。

■湯巡りを終えて

 湯巡りは案内地図だけみると、広範囲にわたり歩き続けるような印象を受けるが、実際にはそれほど遠くない。ちょうど一つ入り終わり、ゆっくり散歩しながら冷めたころに入るということをすればちょうどいい感じだ。
 近くに「望郷の湯」やその他、入ってみたい温泉施設がたくさんあっていくら時間があっても足りないくらい温泉環境はいい。思いつきで来るより、次回はじっくり計画をして訪れたい場所だ。
 結局、今回は翌日午前中まで湯巡りをして午後は秋山郷へ向けて、またしても予約無しで出発した。無謀なGW計画はまだまだ続くのであった。

2001.08.12 MINT


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